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CubieBoard に Linaro Ubuntu Server 導入概要巷で話題の(?)ARMボードの一種、CubieBoardにLinaro Ubuntu Server を導入してみました。 家庭内でのサーバーや、自宅サーバー構築に利用できると思います。 CubieBoardについてCubieBoardはARM Cortex-A8ベースのCPU Allwiner A10 (1GHz)を搭載した低価格なシングルボードコンピュータです。http://cubieboard.org/にて情報が公開されています。 日本では株式会社瑞起様にて取り扱いがあり、Amazonからも購入することができます。 ![]() ブートローダー・OSインストーラ◆ この作業はWindows PCで行います。 ブートローダー・OSインストーラとして「BerryBoot - bootloader / OS installer for Allwinner A10 devices」を利用しました。 berryboot-cubieboard-beta6.img を Win32diskImagerでmicroSD へ書き込みます。 ![]() Win32DiskImager BerryBoot OSインストール◆ ここからの作業はCubieBoard自身を使って進めます。 BerryBoot をインストールした microSD を使ってCubieBoardを起動します。 起動時に、電源(USBコードタイプが付属)・HDMI(ディスプレイ)・LANケーブル・キーボードを接続しておきます。 本来マウスも必要ですが、手持ちの無線タイプのマウスは認識してくれませんでした。キーボードショートカットで最低限操作可能なようです。 補足:電源ボタンが付いていますが、電源を接続したらすぐに電源が入るようです。電源ボタンは長押しでON/OFFします。 BerryBootのWelcome画面(設定) 本来ならこの前にロケーションの選択画面がありますが、スクリーンショットを撮り忘れてしまいました。2回目以降は省略されるようです。 Timezone, Keyboard Layoutが各々「Asia/Tokyo」「jp」となっていることを確認して「OK」を押下します。 ![]() OSインストール先ディスクの選択 microSDを選択するには、「mmcblk0:00000」を選択します。 「Format」を押下することでフォーマットを開始します。 ![]() BerryBootのオンラインアップデート アップデートするか聞いてきたので「Yes」を選択しました。「No」でも問題ないかも?。 アップデートが終了すると「Press 'close' to reboot」とメッセージを表示するので「Close」を押下して再起動します。 ![]() BerryBootのメニュー画面 「Add OS」を押下します。 マウスがない場合は「Ctrl+A」です。 ![]() OSの選択画面 「Linaro Ubuntu Server」を選択します。 マウスがない場合はタブキーや矢印キー、エンターキーで頑張ります。 ![]() OSのダウンロードとインストール プログレスバーが表示されるのでしばらく待ちます。 ![]() BerryBootのメニュー画面(OSが追加されている) 「Edit」ボタンを押下(多分)してBerryBootの設定画面を表示します。 マウスがない場合は「Ctrl+E」です。 ![]() BerryBootの設定変更 「uEnv.txt」タブでで「bootmenutimeout=10」となっている個所を「bootmenutimeout=3」に変更します。 これは、起動時のOS選択画面でデフォルトOSの起動までの猶予時間です。別の数字や変更しなくても構わないと思います。 マウスがない場合はタブキーや矢印キー、エンターキーで頑張ります。 最後に「OK」ボタンを押下します。 ![]() BerryBootのメニュー画面(OSが追加されている) 「Exit」ボタンを押下(多分)して再起動します。 マウスがない場合は「Esc」キーです。 ![]() OS起動確認OSが起動してくるのを確認します。![]() キーボードレイアウトの変更とユーザーの作成、固定IP化、SSHの準備OSが起動したら、キーボードレイアウトがUSになっているのを日本語化します。また、ユーザーを作成し、SSHで外部からアクセスできるようにします。 キーボードレイアウトの変更 USキーボードを使っているなら、この項目は設定しなくても構いません。 また、SSHからアクセスする場合はこの設定は関係ありませんので、SSHを設定するまで我慢できる場合も設定しなくともかまいません。 (vi の操作が大変ですが…。)
# apt-get install console-data 途中で「The keymap records the layout of symbols on the keyboard. ...」の画面が表示されるので「OK」を押下します。 次に「Policy for handling keymaps: ...」の画面が表示されたら「Select keymap from full list」を選択して「OK」を押下します。 次に、「If the keyboard is disigned for a different computer architecture, ...」の画面が表示されたら「pc / qwerty / Japanese / Standard / Standard」を選択して「OK」を押下します。 ユーザーの作成
# adduser user01
ユーザーをsudo可能に
# visudo
以下の行を追加(rootユーザーの設定の下あたりに)
user01 ALL=(ALL:ALL) ALL
ホスト名の指定(ついで) /etc/hostname を変更することでホスト名を指定できます。 ここでは kissmark.localdomain としました。
# vi /etc/hostname
固定IP化
# vi /etc/network/interfaces
以下の内容に変更します。(赤字部分が変更・追加箇所、IPアドレス等は適宜環境に合わせて変更すること) # This file describes the network interfaces available on your system # and how to activate them. For more information, see interfaces(5). # The loopback network interface auto lo iface lo inet loopback # The primary network interface auto eth0 iface eth0 inet static address 192.168.0.100 netmask 255.255.255.0 gateway 192.168.0.1 ネットワークサービスを再起動します。
# service networking restart
SSHパッケージの導入
# apt-get install ssh
SSHパッケージを導入したら、SSHクライアントからログインしてみます。一通り操作し、sudo等も実行できるか確認します。 問題なさそうでしたら、キーボード・マウス・HDMIは外してしまって構いません。 (電源ケーブルとLANケーブルだけになりすっきりしますね) ここではPuttyを使ってログインしました。 ![]() その他の設定◆ ここから先はWindows PC等からSSHクライアントを使ったログインで操作します。タイムゾーンの設定 標準では(GMT+00:00)グリニッジ標準時になっているので、日本標準時に修正します。 「dpkg-reconfigure tzdata」コマンドで対話的に処理します。
$ sudo dpkg-reconfigure tzdata
![]() その他のパッケージの導入(Apache2/PHP/MySQL/Java/Tomcat/Samba)以下は必要なパッケージのみインストールしてください。サーバーのセキュリティリスクを増やさないよう、不必要なパッケージは導入されないことをお勧めします。 ・Apache2 Apache2はOSインストール時に自動でインストールされるため操作不要です。 設定を変更する必要がある場合は、以下に設定ファイルがあります。
補足:自分の環境ではApacheの再起動時にエラーが出るので以下の設定ファイルに追記を行いました。 /etc/hosts
127.0.0.1 kissmark.localdomain
/etc/apache2/apache2.conf
ServerName kissmark.localdomain
・PHP
$ sudo apt-get install php5 php-pear php5-gd php5-cgi libapache2-mod-php5
・MySQL
$ sudo apt-get install mysql-server mysql-client $ sudo apt-get install php5-mysql MySQLは以下のディレクトリにインストールされます。
rootユーザーのパスワード変更と、通常アクセスユーザーを作成します。 rootの初期パスワードは空になっています。
$ mysql -u root -p mysql> GRANT ALL PRIVILEGES ON *.* TO root@localhost IDENTIFIED BY 'newpassword'; mysql> GRANT ALL PRIVILEGES ON *.* TO mysql_user01@localhost IDENTIFIED BY 'newpassword';
・Java(導入に少し時間がかかります)
$ sudo apt-get install default-jdk
以下で正しくインストールされたか、またどのバージョンがインストールされたか確認します。
$ java -version
・Tomcat(導入に少し時間がかかります)
$sudo apt-get install tomcat7 tomcat7-admin
Tomcatは以下のディレクトリにインストールされます。
Tomcat Webアプリケーションマネージャのユーザーを設定します。
$sudo vi /etc/tomcat7/tomcat-users.xml
<tomcat-users>と</tomcat-users>の間で以下の行を追加します。 (ユーザー名とパスワードは適宜変更してください) <role rolename="manager-gui"/> <user username="hoge" password="fuga" roles="manager-gui"/>設定ファイルを編集したら、tomcat7を再起動します。
$sudo service tomcat7 restart
ブラウザから以下のような感じで表示されればOKです。 http://192.168.0.100:8080/ ![]() Webアプリケーションマネージャーへのアクセスも確認します。 (ユーザー名とパスワードは先ほど指定したものを使います) http://192.168.0.100:8080/manager/html/ ![]() ・Samba
$ sudo apt-get install samba
Sambaで利用するユーザーを作成します。
$ sudo smbpasswd -a user01
設定を変更します。
$ sudo vi /etc/samba/smb.conf
netbios name = kissmark ← 追記(NetBIOS名・ホスト名は適宜変更する) hosts allow = 192.168.0. 127. ← 追記(アクセス可能な端末を限定する) [www] ← 追記(例:wwwの共有名でWebコンテンツ領域を共有する) comment = Web contents space ← 追記(コメント) path = /var/www ← 追記(サーバー上のパス) writable = Yes ← 追記(書き込み可能) ※共有するサーバ上のパスは、Sambaでアクセス可能なように設定しておく必要があります。(chown, chgrp, chmod等で) /var/www のグループを user01 にする例(このやり方は異論もあるかと思いますが…)
$ sudo chgrp -R user01 /var/www
Samba を再起動します。
$ sudo service smbd restart
Apache+PHP+MySQLが動作しているか確認 PHPを導入した場合は /var/www/phpinfo.php を以下の内容で作成します。 <?php phpinfo(); ?> ブラウザから以下のような感じで表示されればOKです。 ![]() MySQLを導入した場合は、MySQLに関する項目も表示されるのを確認します。 ![]() コンタクト
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