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internatinal edition
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プリウス・ドライビングシミュレータ操作説明書目次最初にこのアプレットは世界初の量産型ハイブリッドカー・トヨタ・プリウスの動作を分かりやすく理解するために作成されました。概ね実車の動作と同じように動くように作られているはずですが、その動力性能やすべての制御を完全にシミュレートしているわけではありません。推定に基づいている部分もあります。またこのシミュレータは初代プリウスの動作を基にして作成されています。現行型では動作の異なる場合があります。このアプレットはあくまでもプリウスの動作原理を理解する手助けのものです。その点を充分に理解してお楽しみください。 シミュレーション前提プリウスに限らず、どのような車でも運転環境などの条件によってその動力性能や燃費などは変化します。このシミュレーションではプリウスの以下の状態を前提としています。
実行イメージ
ダウンロードしてオフラインで実行するこのプリウス・ドライビング・シミュレータはダウンロードしてインターネットにつながっていない状態で実行することが出来ます。次のリンクからThsSimulator.jarをダウンロードしてください。 ダウンロードしての実行にはJDKが必要です。 >> ThsSimulator.jar << ダウンロードしたら ThsSimulator.jar をダブルクリックで実行することが出来ます。 コマンドプロンプト・ターミナルから実行する場合は以下で実行することができます。 java -jar ThsSimulator.jar 言語を指定して実行このプリウス・ドライビング・シミュレータは通常、利用するコンピュータから、地域情報(言語、国)を取得し、自動的に適切な言語を使って表示しますが、自分で言語、国を指定して実行することも出来ます。言語を指定して実行するにはここから実行してください。 英語の訳などにおかしな点があれば掲示板などでご指摘下さい。 対応している言語
ソースファイル次のページでプリウス・ドライビング・シミュレータのソースファイルを公開しています。JDK や Borland JBuilder を使ってコンパイルすることが出来ます。ソースファイル プリウスの構成について『運転する』チェックボックスをチェックしたときに右下に小さく表示されるエネルギーモニタの拡大図を以下に示します。 ![]() プリウスの変速装置について世界初の量産型ハイブリッドカーとして世に出てきたプリウスですが、プリウスには普通の車には必ずついているはずの、マニュアル変速機もトルコンATも、CVTも付いていません。ではどうやってプリウスは変速を行っているのでしょうか?。 その仕組みは「 動力分割機構 」と呼ばれるたった一つの遊星歯車 にあります。遊星歯車 とは1つの大きな内歯歯車(リングギア )の中に中心に小さなサンギア と、それを取り巻くように小さなピニオンギアがいくつか(3つ以上・プリウスの場合は4つ)付いたプラネタリキャリアによって構成される歯車のセットです。基本的にはリングギア ・プラネタリキャリア・サンギア の3つの軸を持ちます。
プリウスではこの リングギア ・プラネタリキャリア・サンギア にそれぞれタイヤ側出力軸 (モーターつき)・エンジン・発電機 がつながっています。
つまりプリウスはエンジン→トランスミッション→ タイヤ側出力軸 ではなく、トランスミッションの変わりに動力分割機構 を間にかませることによってエンジンの回転の一部を発電機 に「横流し」しています。当然その分タイヤ側出力軸の回転数は目減りします。この目減りすることが重要で、目減りした分が「減速」なのです。つまり、低速で走っているときはより多くのエンジン出力が 発電機 に横流しされます。高速になるにしたがってこの横流しの量は減り、ついには発電機 をモーターがわりに回転させることでエンジンの回転を増速します。
しかしここで新たな疑問が発生します。そんなにうまい具合に 発電機 の回転数は変わってくれるものなのでしょうか。実はプリウスはインバーターを使って発電機 の発電に伴う電気抵抗(インピーダンス)を変化させます。実は発電機 いうのは電気抵抗が大きいほど回しやすく(小さなトルクで回る)、電気抵抗が小さいほど回りにくく(大きなトルクでないと回せない)なります。これで発電機 への横流し量を変化させて減速比を変化させていたのです。ちなみに発電機 の電気抵抗を限りなく無限大に近づけると発電機 は空回りし、エンジンとタイヤ側出力軸 の機械的なつながりが切れた状態になります。これで一般的なクルマの「ニュートラル」を再現します。
これでとりあえずは「減速」は達成しました。でもこの「減速」の意味は一般的な機械(クルマも含む)で言うところの「回転数とトルクのトレード」ではありません。単に回転数が目減りしているだけです。そこでトルクが足りないときは最大で30kgm(一般的な1.5Lクラスの乗用車の最大トルクは15kgm程度です)以上にも及ぶトルクを持つ モーターを使ってトルクを上乗せするわけです。
(ただしギア比の関係で、プリウスはほかの車と比べて特にトルクが大きいと感じることはほとんどないようです) ハイブリッドシステム全体が変速機の代わりをしていたのです。実に不思議な仕組みですね。 プリウスFAQQ.プリウスは充電が必要なのでしょう?A.いまだに勘違いされている方がおられるようですが、ハイブリッドカーは特に充電を必要としません。ハイブリッドシステムで使う電力はすべて車載の発電機(またはモーター)で発電されます。ハイブリッドカーは外からの電気で燃費をよくするクルマではなく、電気を使って効率よくエネルギーを管理するシステムなのです。 Q.何でこれで燃費が良くなるのですか?A.普通のクルマで最も燃費の良い走り方はどのような走り方でしょうか?。おそらくは信号のない郊外の平坦な道路を50~60km/h程度の一定速度で走ることです。こうすればエンジンの出力を一番効率のいい回転数で一定に保つことが出来ますし、加速で余計にガソリンを消費することも、ブレーキで運動エネルギーを失うこともありません。信号待ちのアイドリングも意外とガソリンを消費します。 ハイブリッドカーはモーター・発電機・バッテリーで出来るだけエンジン出力を一定に保とうとします。これでエンジンを一定速度で走行している状態に近くなります。またモーターで加速を補助できますし、通常のクルマのブレーキでは熱に変わってしまって外に逃げてしまう運動エネルギーも電気エネルギーに変換してバッテリーに蓄えることが出来ます。大型のモーターや発電機はスタータとして使えるのでアイドリングストップも実現できます。こうやってエネルギーを効率的に管理することで燃費が良くなるのです。 Q.発電機で発電した電気でモーターを回してるようですが、無駄ではないですか?。エンジン回転で直接タイヤを回したほうが効率がよくないですか?A.一見回りくどく思えるプリウスのハイブリッドシステムですが、もともとエンジンは低速での効率があまりよくありません。それならむしろ発電機を回してその電力でモーターを回したほうが効率的になるのです。低速では発電機→モーター主体で、高速ではエンジン主体で走ることが出来き、それらの割合を段階的にではなく連続的に変化させることが出来るのがプリウスのハイブリッドシステムの特徴なのです。 Q.プリウスのハイブリッドシステムより、インサイトやシビックハイブリッドのIMAのほうがモーターも電池もコンパクトで優れているのではないですか?A.ホンダのIMAシステムはプリウスのTHS(Toyota Hybrid System)と比べて小型、軽量、低コストに出来るのが特徴です。ただし、別途変速機が必要となります。小型軽量なのは良いのですが、モーターの出力が低いためにエンジン出力を一定に保とうとする能力が低くなってしまいます。また、モーターのみで走ることも出来ません。このことから、高速走行や郊外で信号が少なく流れの良い道路ではホンダのIMAシステムが、市街地や渋滞の多い道路ではプリウスのTHSのような大電力のハイブリッドカーが有利になるでしょう。 Q.でも値段が高いでしょう?A.まったくその通りです。燃料代が安くなるメリットで車両価格の高い分を取り戻すのは容易なことではありません。国の補助金制度なども利用できれば利用したほうが良いでしょう。プリウスの場合は一定条件を満たせば25万円が国から補助されます。また地方の行政自治体でも独自に補助金を出している場合もあります。そちらも調べてみると良いでしょう。 修正履歴
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